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自己分析2 交流分析を利用してコミュニケーションについて考える


交流分析 Transactional Analysis
自分の性格などを自己分析によって気付き、他人との人間関係を自分でうまくコントロールできるように学習する方法です。エリック・バーンという人が開発した、精神分析の理論を分かりやすくした自己分析法でとても親しみやすく、自分自身を見つめなおすきっかけを与えてくれます。今回はストロークについてお話します。

ストロークについて知り、良いコミュニケーションについて考える

交流分析では人はストローク(承認、愛情)を求めて互いにコミュニケーションをとろうとすると考えます。

ストロークとは?

ストロークには種類があります。

 1 プラスのストローク(肯定的なふれあい) 2 マイナスのストローク(否定的なふれあい)

人はストローク(ふれあい)を求めて互いにコミュニケーションをとるわけですが、ストロークにはマイナスのものがあるわけです。誰だって、特別な場合をのぞけばプラスのストロークが欲しいと思います。せっかくコミュニケーションをして嫌な気持ちになりたい人は少ないでしょう。

しかし、人は肯定的なプラスのストロークが得られないと否定的なマイナスのストロークを得ようとしてしまうのです。

人は無視されることが1番つらい

人にとって無視されることが1番つらいことだと交流分析では考えます。肯定的なストロークが得られない時、無視されたり、何もストロークが得られないよりは否定的なストロークであっても無視されるよりはましなのです。なぜならどんなに否定的なストロークであっても相手の存在を無視せずに認めていることになるからです。

◆否定的なストロークをよく示す人

職場や家庭、学校などで否定的なストロークばかりを人に示す人がいます。何かにつけて人にケチをつけて、皮肉を言ってみたり、相手の気持ちを損ねるようなことを言う人がいます。皆さんも経験したことがあるでしょう。そんな人は否定的なストロークを交換することが習慣となっていて、良いコミュニケーションである、肯定的なストロークを交換する経験がなかったのかもしれません。





◆職場の例 

「あれ持ってきて!」「早く!とろとろしないで」「なにやらせても亀より遅いのね」「猫より使えないわ」

例えば職場でこのように人に対してマイナスなストロークを示す人がいます。こうしたストロークを受けるほうとしては気分が良くはないでしょう。反発の気持ちが浮かびあがったり、思わずマイナスのストロークを返してしまうこともあるでしょう。「分かってますよ!うるさいなぁ」と言わないまでも、返事をしないことで不満を表現することもあるでしょう。これらマイナスのストロークを交換することでもコミュニケーションが成り立っています。

◆気持ちの良いコミュニケーションをしよう

気持ちの良いコミュニケーションをとるには、肯定的なストロークを交換することが大切です。否定的なストロークを多く示す人は肯定的なストロークを交換する機会がないからだと考えることができます。先ほどの職場の例だと、否定的なストロークを示す人は職場で肯定的なストロークを交換するような機会がなく、たとえ否定的でもよいからストロークが欲しいのかもしれません。否定的なストロークを示す人に否定的なストロークを返すと、そこではマイナスではありますがコミュニケーションは成立しています。

また、否定的なストロークをする人には否定的なストロークが返ってきます。逆に肯定的なストロークを多く示す人には多くの肯定的なストロークが集まります。

◆あなたは肯定的なストロークを示していますか?否定的なストロークを示すことが多いですか?

自分自身の人と交流する時の言動を思い浮かべて考えてみましょう。

どうですか?

◆人のあら探しをして指摘してくる人(あら探しの心理的ゲーム)

人は不完全な生き物です。あら探しをしようとすれば誰でも簡単に人の欠点を見つけることができます。欠点を見つけて人に指摘してくるような人は本当は欠点について何かを言いたい訳ではないのです。肯定的なストロークが交換できないときにみずからの習慣化したマイナスのストロークを交換しているのだと見ることができます。良いコミュニケーションができている相手の欠点を人はいちいち探すでしょうか。そしてそれを相手に指摘したりするでしょうか。人は良いコミュニケーションがとれていれば、わざわざ否定的なストロークを示したりはしないのではないでしょうか。

◆肯定的なプラスのストロークを与えて、否定的なストロークは与えないようにしよう

否定的なストロークを示してくる人には反発心がでてくるのが普通です。そんな時でもそのマイナスのやりとりに乗っからないようにしましょう。相手がマイナスを示しても、プラスのストロークを出来るだけ与えるようにしましょう。そうすることで相手も段々とプラスのストロークを交換するようになるかもしれません。身近にいる人を無視せず、相手の存在を認めて、プラスのストロークを示していると、あなたには肯定的なプラスのストロークが集まってきます。

肯定的なストロークを交換することで、気持ちの良いコミュニケーションをとって、良い信頼関係を築きたいですね。

菊池 寿

岩手県出身、京都学園大学卒業、大阪府在住。
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