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COLUMN 外見の悩みありますか?外見の美しさ、醜さとは…    

【外見の美しさ、醜さに悩むということ】                 text by Hisashi Kikuchi 


外見の悩み、人と比べること

外見についてあなたは悩んだことがありますでしょうか?誰かよりも髭が濃い、薄い。足が長すぎる、短すぎる。あの子より顔が可愛い、可愛くない。男前、男前じゃない。胸が大きい、小さい。背が高い、低い。いろんな外見についての悩みをお受けします。みなさんそれぞれの答えを見つけられて悩みを解消していかれます。ちょっとした雑談で「こういう外見がタイプ、好み」こうしたお喋りは楽しみでもあるでしょう。でも「こういう外見が一番いいんだ。こうでなければならない」となってくると面白くないなぁ、とわたしは思います。あなたはどんな考えでしょうか?もし、あなたが独裁制の軍事国家にいらっしゃるとしたら、やはり元首が「一番いい」というものに従ってくださいね。真実を語るのは危険ですもの。あなたが日本人だとわたしは思って話を進めます。

美しいという悩み、醜いという悩み

「自分の美しさに悩んでいます」という相談を受けることもあります。自分が美しいせいでいつも人の視線にさらされて、街も歩けない。「可愛い」「美人だ」と言って異性が集まってくるけれど、外見で好きになる人ばかりで本当の私を好きにはなってくれない。他方で「自分の醜さが原因で悩んでいます」という相談もあります。自分が醜いので恋愛もできないし、街も歩けないというのです。あるいは、「胸が大きいのを人に見られるのが嫌で外にでれません」という人や「胸が小さいのがコンプレックスで」という人もいます。

不思議なのは、『自分のことを醜いと思って悩んでいる人、美しいと思って悩んでいる人』どちらもお会いしてみると、わたしにはその違いがあまりわからなかったりすることがあります。その人が言うようには美しくないし、醜くもないということはよくあります。外見はやっぱりその人自身の見方や考え方によるのかな、と思ったりもします。たしかに凄く落ち込んでいる時にずっと鏡をみていたら、わたしは自分が世界一醜いような気持ちになるかもしれないな、と思います。ちなみにわたしはハンサムじゃないです。(がっかりしましたか?笑)でも本当のことを言うとわたしはハンサムだったりハンサムじゃなかったり、いわゆる「ふつう」だったりします。わたしを見る人の数だけわたしはいるような気がします。でももっと本当のことを言うと、人にハンサムだと思われても思われなくてもどっちでもいいんです。このことをわたしは幸福だな、と思います。これは内緒ですよ。もし、外見をけなされたら一般的には怒らないといけませんからね(笑)あなたはどんな考えですか?

外見の不思議なところ

ある映画でお笑い芸人が「自分に自信のない」役をやっているのを観た事があります。しぐさや行動、表情が本当に「自分に自信のない」感じでとても「男前」には見えません。しかし映画の後半、彼は自信を回復します。するとどうでしょう?今度はすごい「男前」に見えます。「自信がある男」に見えます。彼の外見は映画の最初と後半ではまったく変化なく(整形した訳ではありません)、衣装もジーンズのままです。そのお笑い芸人は特別ハンサムと目されている訳でもありません。人の見え方って不思議だなって思います。自信を持っている人って同じ外見でもまったく違って見えるのかなぁ。どう思いますか?

友人の女性でいつも「誰か男性を紹介して」という人がいました。自分の外見は異性にもてないので内面を知ってもらえるような良い紹介をして欲しいと、言うのでした。それがある時外国人の男性と付き合いだしました。話を聴いていると、「あたしの外見は外国人にもてるみたいだ」と言います。「特にアフリカ系の男性に熱烈にもてる」と。文化が違うと外見に対する評価もかなり違うみたいです。

学生時代にわたしを含んだ男性陣の間でとっても人気のある女性がいました。彼女はその時の流行では「美人、可愛い」と言われるようなタイプではありませんでした。ある時、口の悪い友人の一人が彼女の顔を馬鹿にしたことがありました。その時は雑談の笑いで終わりました。あくる日みんなが集まっている前で彼女は女性が描かれている江戸時代の浮世絵をわたし達に見せて、こう言いました。「今がもし、江戸時代だったら私はどれだけの美人だと思ってるの!?浮世絵モデルになっていたに違いないわ」わたし達は大笑いをして、みんなすっかり彼女のことが好きになってしまいました。外見の美しさってその時代の流行もあるのでしょうか。

あるテレビ番組で生まれつき老化が著しい病気の小さい子供を見ました。彼は五歳にして髪は全て抜け落ち、肌はしわしわです。彼はそれでもこう言いました「生まれ変わってもまた自分に生まれ変わりたい」彼はそう心から信じなくては今の生の喜びを感じることができない、とも言いました。幼くして強い心の持ち主でした。わたしは心の底から彼が美しいと思いました。死ぬまで彼のことは忘れないでおこうと思い、今でもそうです。どんな生来的な外見であっても人は美しくなれる、あるいはいわゆる「外見の美しさ」は全てにおいて美しいかどうかは分からない、というわたしの考え方は彼によるものかもしれません。もちろんいろんな考え方があります。あなたはどんな考えですか?

あるわたしの友人はテレビで「オノ・ヨーコ」さんを見てこう言ったことがあります。「彼女は美しい」と。彼女は男性を魅惑するような意味では美しいとは言われていないが、「精神的な強さというか、なんというかとにかく美しくみえる」ということでした。美しさっていろいろあるのでしょうね。見え方も。そういえば電車で年配の方に席を譲ってあげた中年の女性が突如として美しく、素敵に見えたりしますね。「外見がまず大事」ということを言う人はこうした内面の輝きをも含めた「外見」、身だしなみのことを言っているのでしょうね。わたしもハンサムじゃないにしても、心の身だしなみだけは忘れないようにしたいなって思います。また友人の中にはお酒に酔うと「どんな美女もぼくの母親の前では意味をなさない」と豪語する人もいます。家族への愛情の前では美しい外見など意味をなさないと言いたいのでしょうかね。彼があんまりお母さん子なことはおいておくにしても、なかなか面白い言葉だなって思います。

外見のことで悩んでいるあなたへ

あなたがちょっとでも外見についていろんな視点で見れたらいいな、誰になんと言われても、言われなくても自分の外見が好きになれたらいいな、そう願って書きました。面白可笑しくも書きましたので、とても長い間外見のことで悩んでいらっしゃる方にはもしかしたら憤慨されている方もいるかもしれません。ごめんなさいね。あなたが外見のことでずっと苦しんでいることを、わたしは一緒になって感じれたらどんなに良いだろうと思っています。悩むことは苦しいです。でも美しいことでもあるとわたしは信じています。外見のことが全てだと思わざるおえないような苦しい体験をしてこられたのでしょう…もしそのお気持ちをお聴きして深く理解する機会を得ることがあったら、わたしは幸せに思います。またお会いしましょう。

菊池 寿

岩手県出身、京都学園大学卒業、大阪府在住。
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